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取れにくい埋没法を目指して~その③

埋没法の最終回は、埋没法で作った二重のラインが時間の経過とともにどうして浅くなり、場合によっては戻ってしまうことがあるのかと、戻りにくい埋没法の工夫についてです。

切らずに手軽に行える埋没法による二重の手術ですが、長年美容外科に携わってきた経験からいうと、オーソドックスな方法では一般の人が考えているよりかなり高い割合で戻ります。

誤解を恐れずに言うと、2~3年で約1/3、5年で約1/2の人が元に戻るくらいの印象です。

どのような人が戻りやすいかというと皮膚および眼輪筋の厚い人、眼窩脂肪が多く瞼板の前面にまで脂肪が降りてきている人、極端に幅の広い二重を希望した人などです。

ではせっかく埋没法で糸を通したのになぜ戻ってしまうのでしょうか?

経験上、糸が切れたことによる戻りは稀で、むしろ多いのは皮下の浅いところで眼輪筋をしっかりつかんでいた糸が時間の経過とともに深くに潜っていってしまうことによります。

埋没法が取れる理由新

結び目の部分は周囲の組織と肉芽を形成するため時間が経過してもあまり移動しませんが、それ以外の部分は厚い眼輪筋や眼窩脂肪などに押し戻されるようにして深くに潜っていってしまいます。

今まで線状に皮下の浅い部分をつかんでいた力が、結び目周辺の点でしかつかめなくなり、その結果二重が浅くなり時に消失してしまうのです。

ではどうしたら戻りにくい様にできるのでしょうか?当院で行っているクロスリンク法、スーパークロスリンク法の仕組みについてお話しします。

糸を埋め込む前に隣り合う糸同士を2~3回絡めて、チェーンのように連結させて糸を通します。絡まった部分は撚糸(より糸)のようになり、小さな結び目のごとく周囲に肉芽が形成され深くに潜り込みにくくなります。両端にはしっかりと結び目で固定されているので結果として長い線状で皮下の浅いところをつかむ力が持続することになります。

取れにくい埋没法新

上の図はクロスリンク法で2本の糸を埋め込んだ模式図です。目頭から目尻まで長いラインを出したい人や、くっきりとした平行型のラインを希望の方、目尻側の皮下組織が厚くクロスリンク法では途中で尻切れトンボのようにラインが伸びないことが懸念される場合には、3本の糸を連結させるスーパークロスリンク法がおすすめです。

 

 


2015.08.19

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