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眼瞼下垂症手術(挙筋前転術)および余剰皮膚切除術~へリングの法則に注意~

58歳女性の上瞼形成術の症例です。
瞼の開きが悪い(特に右側)ことと上瞼の皮膚がたるんで二重が見えにくくなっていることを気にされての来院でした。

一見すると眼瞼下垂の修正は右側だけでいいように思われるかもしれませんが、挙筋の前転を片方だけに行った場合、もう片方の瞼の開きが悪化してしまうことがあります。
これをへリングの法則と言い、下垂が片方のみに存在していても通常は両側の瞼を一生懸命開こうとするシグナルが出ているのですが、片方の下垂を手術で治すとそのシグナルが消え、その結果、手術していない側の瞼の開きが悪くなるのです。
全例にこのようなことが起こるわけではないですが、反対の瞼に下垂の兆候が少しでも認められればへリングの法則が現れてしまうことが多く両側とも挙筋の前転を行った方が無難です。

この症例では右側は約4mm、左側は約2mmの挙筋の前転を行いました。
挙筋の前転を行うと二重幅は自然に狭くなってしまいますので、それに応じて余剰皮膚の切除を行う必要がありますが、皮膚の切除を行うと一般的には少し腫れぼったい重瞼になってしまいます。
元々腫れぼったい瞼の方が二重を広げたい場合には重瞼ラインでの皮膚切除ではなく眉毛下での皮膚切除が向いているのはこれが理由です。

この症例ではなるべく腫れぼったさが目立たないように余剰皮膚の切除量を少なめ(両側とも約3mm幅にて切除)にし控えめな重瞼幅にとどめています。
あと写真ではわかりづらいですが目頭側の膨らみを気にされていましたので少量脱脂も行いました。

術後は目立った左右差もなく自然な形態が得られているかと思います。
なお下瞼には裏ハムラ法を行っていますので、こちらの膨らみも改善しているのが見てとれるかと思います。


2023.10.02

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