切開法重瞼術~今人気のmix型二重とは~
20歳女性の全切開法による二重術です。
切開法の重瞼術の長所は埋没法よりくっきりした二重が作れること、そしてそれがほとんどの場合一生維持できることです。
その半面、術後の腫れが大きく一応の出来上がりは約3ヶ月後といったところでしょうか。
一般の人が心配されることの多い傷跡ですが、形成外科出身のベテラン美容外科医が丁寧に手術すればそれほど目立ちません。
きれいで目立たない傷跡で仕上げるポイントは皮膚や皮下組織を取り過ぎないこと、丁寧な縫合を心がけることのほかに創縁をピンセットで強くつまんだりせず愛護的な操作を心がけることでしょうか。
愛護的な操作を心がけるというのは、われわれ形成外科医が研修医の頃から徹底的に教え込まれる基本的方針のひとつで形成外科的縫合法の根幹をなす技術です。
このモニター患者さんは術前のシミュレーションでいわゆるmix型二重を希望されました。
mix型二重とは末広型二重(目頭側には二重のラインがなく途中から現れ目尻に向かって徐々に幅広になっていく二重の形)と平行型二重(目頭側にも二重のラインがあり、あまり二重の幅が変わらず目尻につながっていく二重の形)のちょうど中間的な形の二重のことで、目頭側の非常に狭い幅の二重からスタートし徐々に幅を増して目尻に向かっていく二重の形のことを言います。
この概念自体は私が美容外科医になった20年近く前にはもうすでにありましたが、mix型という呼び名を頻繁に耳にするようになったのはここ3~4年でしょうか。
そして最近この形の二重を希望される患者さんが増えているように感じます。
控え目過ぎず派手過ぎず、ちょうどいい感じといったところが人気なのだと思います。
ただし施術する側にとってはかなり微妙な術前デザインと手術の技術が要求されます。
それは少しでも狭いと末広型に、少しでも広いと平行型になりやすいからです。
さらに同じ幅でデザインし同じ幅で切開しても、元々の蒙古ひだのつっぱり具合に左右差があると、同じようなmix型にならないこともあります。
この患者さんの場合、術後1ヶ月目でもまだ少し幅が広く少々眠たそうな印象に見えますが、3ヶ月目でようやく希望の幅に落ち着き、ほぼ左右差のない綺麗なmix型の二重が完成しました。
-2023.09.19
院長ブログ